フィンランド気候基金は、Solar Foods社がフィンランドに新しいデモンストレーション工場を建設するため、1000万ユーロの資本性ローンを提供することを決定しました。この工場は、二酸化炭素と電力からタンパク質を生産する世界初の産業規模施設となり、2023年初頭の操業開始を予定しています。
フィンランド技術研究センター(VTT)とLUT大学の共同研究から誕生したSolar Foodsのイノベーションは、再生可能エネルギーを活用した低排出のタンパク質生産を可能にします。 Solar FoodsのCEO、Pasi Vainikka氏は次のように述べています。「数年前はSFのように思われたことが、今では連続生産モードでテストされています。Soleinタンパク質は食品としての品質が実証され、気候基金の参画により、いよいよ市場の店頭に並ぶ段階へと進んでいきます。」
気候基金のCEO、Paula Laine氏は、Solar Foodsとの協力について次のように喜びを表明しています。「気候基金のミッションは、重要な気候ソリューションを産業規模に拡大し、EUとフィンランドのカーボンニュートラル目標の達成を支援することです。この投資への参画により、Solar Foods工場の早期実現が可能となり、排出削減への道のりを加速することができます。」
Soleinのタンパク質生産による排出削減効果は、畜肉生産と比較して最大90%、植物性タンパク質と比較して80%に達します。食品生産による世界の年間CO2排出量は約150億トンとされており、Solar Foodsのイノベーションは、最大で年間数千万トンの削減効果をもたらす可能性があります。
Solar Foods取締役会議長で、Lifeline VenturesのパートナーであるJuha Lindfors氏は次のように述べています。「気候基金の参画により、世界初となる産業規模工場の建設を加速することができます。資金調達は、Solar Foodsの戦略実現における重要な要素です。私たちの目標は、カーボンニュートラルなタンパク質生産における世界的リーダーになることです。」
Solein®タンパク質の製造プロセスは、二酸化炭素と水素を利用してミネラルプラットフォーム上で生育可能な、特許取得済みの自然発酵技術に基づいています。
この製造プロセスでは、灌漑、農薬、肥料を必要とせず、気候条件にも左右されません。
気候変動対策としての利点に加え、優れた栄養価を持ち、多様な食品への活用が可能です。