ClearSpace社、シリーズAラウンドで2600万ユーロを調達―OTB VenturesとSwisscom Venturesが主導
Date
19 1月 2023
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スイス・ルネンス発 – 2023年1月19日 軌道上サービスと宇宙ゴミ除去の分野をリードするスイスのClearSpaceは、宇宙の持続可能な利用に向けた取り組みを加速させるため、2670万ユーロのシリーズA資金調達を完了したことをお知らせいたします。

ClearSpace社は、2026年に打ち上げ予定の世界初の宇宙ゴミ除去ミッション「ClearSpace-1」に向けて事業を拡大しています。

今回の資金調達では、InvestEUプログラムの下で欧州投資基金の支援を受けるOTB VenturesとSwisscom Venturesが主導し、Luxembourg Future Fund、Lakestar、In-Q-Tel、Happiness Capital、600 T Space Investmentsが参加しました。本資金調達の一環として、ClearSpaceは宇宙・衛星分野が充実するルクセンブルクに拠点を設立します。

同社は最近、通信衛星事業者のIntelsat社と衛星寿命延長に関する協力を発表。これは2020年に欧州宇宙機関(ESA)から受注した1億1000万ユーロの宇宙ゴミ除去ミッション「ClearSpace-1」で開発中の技術を基盤としています。エリートパートナーとしてOmegaの支援を受ける「ClearSpace-1」は、低軌道および静止軌道での多数のミッションの第一歩となります。

世界の宇宙市場は、政府の戦略的・商業的関心、民間セクターに新市場をもたらす技術革新、衛星打ち上げコストの低下により急成長しています。

Citiグループは、宇宙産業の年間収益が2040年までに1兆ドルに達すると予測しています。

一方で、持続不可能な慣行が数十年続いた結果、地球近傍軌道は死活・機能停止した衛星やロケットで混雑しています。ESAによると、宇宙監視ネットワークで追跡されている軌道上のデブリは32,480個、1mmから10cm以上のサイズで現在追跡できない物体は1億3000万個以上に上ります。この宇宙ゴミは脆弱な地球近傍環境を汚染するだけでなく、活動中の衛星にとって重大なリスクとなっており、実際にデブリとの高速衝突で衛星が破壊される事例も発生しています。

ClearSpaceは2018年に宇宙活動の持続可能性向上を唯一の目的として設立されました。同社は、燃料切れなどの際の活動中の衛星の寿命延長や、寿命を終えた衛星の安全な軌道離脱に必要な技術とサービスを開発しています。これらのサービスは、宇宙資産の価値最大化と危険な宇宙ゴミの蓄積防止に不可欠です。

ClearSpace共同創業者のCEO Luc PiguetとCTO Muriel Richard は次のように述べています。「4年前に持続可能な宇宙活動の実現を目指して当社を設立し、新たなパートナー投資家の参画を大変嬉しく思います。市場は予想以上のスピードで発展しており、宇宙の持続可能性という喫緊の課題に対応するため、事業を加速してまいります。

OTB VenturesのGP兼共同創業者、Adam Niewiński は次のように述べています。「宇宙セクターの成長と経済への更なる投資促進には、新しい科学技術開発への資金提供が不可欠です。宇宙企業への民間投資、特にベンチャーキャピタルからの投資は、過去10年間で着実に記録を更新してきました。欧州投資基金(EIF)を含む出資者の支援を受け、次世代の宇宙活動を主導するニュースペース分野のリーダーに投資していきます。地球軌道上では数万個の人工物体が追跡されており、追跡できない小さな物体はその何倍もあると考えられています。ClearSpaceは、持続可能な宇宙の未来に不可欠な衛星近接・ランデブー運用の重要技術を開発しています。

Swisscom VenturesのDominique Megret は次のように述べています。 「持続可能な宇宙活動の実現を目指すスイス発のチャンピオン、ClearSpaceを支援できることを嬉しく思います。同社は深層技術のランドマークであり、今後のチームとの協働を楽しみにしています。

Luxembourg Future Fund(LFF)取締役会 は次のように述べています。 「LFFは、軌道上サービスと宇宙ゴミ除去という前例のないミッションを追求するClearSpaceを支援する今回の重要な資金調達に参加できることを大変嬉しく思います。成長する宇宙産業において、ClearSpaceのような持続可能な宇宙活動の実現を目指す企業を支援することは極めて重要です。同社がルクセンブルクで事業を展開し、活気ある成長中の宇宙セクターの官民プレイヤーと緊密な関係を築くことを期待しています。ClearSpaceはLFFの最後の共同投資案件であり、LFFポートフォリオの革新的なニュースペース投資の一つとして、同社のルクセンブルク進出を心より歓迎いたします。

ClearSpaceは本資金調達において、Silverpeak LLP(財務)およびNiederer Kraft Frey/Tavernier Tschanz(法務)のアドバイスを受けました。

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